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服薬指導に役立つ皮膚外用剤の基礎知識 No.5:配合剤の有用性


製剤技術により複数の主薬を配合し、製品化した配合剤が次々と登場しています。
皮膚外用剤においては、臨床応用されたのは感染症領域の製剤が主流でしたが、近年は尋常性乾癬治療薬や尋常性ざ瘡治療薬で配合剤が増えています。服薬アドヒアランス向上のため、患者さんの症状に応じた薬剤選択において配合剤が貢献できるところは大きいです。
皮膚外用剤の配合剤のメリットは次のようなことが挙げられます1)

  • 複数の薬剤の重ね塗りが不要となり、塗布時間や塗布回数を軽減
  • 服薬アドヒアランス向上が期待できる
  • 混合調剤の問題(濃度不均一、含量低下、細菌汚染等)を解消
  • 相乗効果が期待できる

また、皮膚外用剤の混合では、基剤のpHが主薬の安定性に大きく影響することがあります。尋常性乾癬の治療においてはステロイド外用剤と活性型ビタミンD3製剤が使用されますが、ステロイドは酸性で、活性型ビタミンD3はアルカリ性で安定であり、混合すると両方の含量が低下します。これらの配合剤においては、配合時のpHの変化を製剤技術で克服して、長期安定性を確保しています。

出典:
  1. 大谷道輝ら:Progress in medicine,2021;41(3):269-280

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