- 演者:
- 新宿南口皮膚科 院長/東京医科大学皮膚科 兼任教授 乃木田 俊辰 先生
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乃木田 俊辰 先生 抄録
ニキビ治療の原則は、面皰治療薬を継続使用することである。尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017では、急性炎症期・維持期ともにBPO(Benzoyl peroxide)製剤は推奨度Aに位置付けられている。すなわち、急性炎症期・維持期ともにBPO製剤がファーストラインの薬剤であり使用が強く推奨されている。
2015年4月BPO製剤(面皰治療薬)のベピオゲルが上市、その後、エピデュオゲル(アダパレン/過酸化ベンゾイル)などが上市され、瘢痕を残さないニキビ治療へ近づいた。BPOが抗菌作用と角質剥離作用を同時に有することで、耐性菌を発生させずに面皰を改善させる治療を行うことが可能になった。しかしながら、薬剤の特性から、乾燥、刺激性などが若干生じやすく臨床現場では、説明など手間がかかることで、2016年の日経メディカルon line 会員医師のアンケート調査では、皮膚科専門医でも約40%が主に抗菌薬を優先して処方する現状が報告された。
本セミナーでは忙しい時でも、患者さんに伝える必要のある3つのポイント1)面皰治療の重要性、2)副作用、3)急性炎症期と維持期の治療の意義、を中心にニキビ治療でのベピオゲルの重要性を確認したい。