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マーデュオックスの開発の経緯、特徴


製品情報

開発の経緯

マーデュオックス軟膏は活性型ビタミンD3外用剤であるマキサカルシトール(MCT)軟膏の有効成分MCTとvery strongクラスのステロイド外用剤であるベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル(BBP)軟膏の有効成分BBPを、それぞれ単剤で承認を受けた製剤と同じ分量で配合した尋常性乾癬治療外用剤である。MCT軟膏とBBP軟膏は、それぞれ尋常性乾癬又は乾癬に対する効能・効果を有している。
乾癬は、表皮角化細胞の増殖・分化異常、活性化T細胞を主体とする炎症細胞の浸潤及び血管増生を特徴とする炎症性角化症であり、寛解と増悪を繰り返しながら経過する慢性難治性の皮膚疾患である。主要病型の一つである尋常性乾癬の治療は、外用剤による治療が基本とされている1)
尋常性乾癬に対する主な外用療法として、表皮角化細胞の増殖抑制・分化誘導作用を有する活性型ビタミンD3外用剤と免疫抑制作用及び抗炎症作用を有するステロイド外用剤があり、早期からの治療効果の向上を求めて両剤の併用療法が広く用いられている2)。しかし、患者自身が2剤を用いる場合、塗布の煩雑さや塗布時間の延長を招くためアドヒアランス及び治療満足度を低下させ3)、十分な治療効果が得られないことがある。更に、2剤を混合処方する場合の有効性及び安全性は確立されておらず、混合製剤の安定性も担保されていない。また、ステロイド外用剤の中には、活性型ビタミンD3外用剤との混合による力価の低下を指摘する報告もある4)
上記の尋常性乾癬外用治療の現状と問題点から、中外製薬株式会社とマルホ株式会社はMCTとBBPを配合したマーデュオックス軟膏の開発に着手した。尋常性乾癬患者を対象とした国内第III相臨床試験において有効性及び安全性を検討した結果、マーデュオックス軟膏は2016年3月に承認を取得した。

  1. 飯塚 一:乾癬治療, 光原社, 15, 2(2008)
  2. 照井 正ら:臨床医薬, 30(3), 279(2014)
  3. 中川 秀己ら:日皮会誌, 115(10), 1449(2005)
  4. 水谷 仁:Visual Dermatol., 3(2), 210(2004)

特徴

  • 1

    本剤は2つの有効成分(MCT、BBP)の長期安定性(36ヵ月)と単剤と同様な経皮吸収性(ラット)を確保した配合外用剤である。

    MCT:マキサカルシトール
    BBP:ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル

    製剤技術

  • 2

    PSI合計スコアが15以上と重症度の高い皮疹を含む尋常性乾癬に対して、1日1回4週間投与で治療効果が認められた。

    第Ⅲ相臨床試験結果の有効性

  • 3

    4週間の外用により、50%の尋常性乾癬患者でIGA Treatment successを達成した。

    第Ⅲ相臨床試験結果の有効性

  • 4

    重大な副作用として高カルシウム血症及び急性腎障害があらわれることがある(いずれも頻度不明)。
    主な副作用は、血中コルチゾール減少(1%以上)、血中カルシウム増加、血中クレアチニン増加、肝機能異常、白血球数減少及び毛包炎(いずれも1%未満)が報告されている。

    第Ⅲ相臨床試験結果の安全性

添付文書の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。

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