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薬局経営者に聞く:患者に寄り添う薬剤師の心を守り、 様々な連携を通して、地域で選ばれる薬局になりたい(3/4)


地域と繋がらないと企業の存在感は高まらない

調剤報酬の改定によって、薬局経営は厳しさを増しています。どのような経営改善に取り組んでおられますか。

【松野】前期から、DX推進部を創設し、DX推進に取り組んできました。正直、ペーパーレス化をするのも「まだまだ」の部分も多いですが、少しずつ各部署の考え方にも変化があり、不安は尽きませんが、少しでも業務の効率化と、患者さんに活かせるDXを進めていきたいと思います。また、今期から弊社グループ会社全体でDXに関する集中的な研修がスタートします。「DXとは何ぞや」という基本的な研修を全社員が受講、その一方で、DX化の先駆けになる推進メンバーを選抜し、1年をかけて養成していくことが今期のテーマになっています。
他方、昨年度、服薬フォローアップや電子薬歴の新システム導入を検討しました。全店導入の予算取りも行い、プロジェクトチームに精査してもらったのです。ところが、現場からは「現状のシステムを改善する程度でいい」と、新規システムの全面導入に芳しい声が聞けませんでした。多くのメーカーにお声掛けをして、トライアルも行ったのですが、現場が納得する新システムはありませんでした。使う側にも問題があるとは思いますが、これと言った決定打となるシステムがなかった。また、薬局現場から吸い上げた数字に基づき課題を見つけ出すAI導入についても、ようやく動き出した段階ですので、今後、さらに効率化できるソフトの導入を検討しているところです。一方で、私個人としては、シフト作成と在庫管理の効率化に問題意識を持っています。現状は、これらに相当な労力が掛かっていますので、「解決できる何かいいものはないか」と模索中です。

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売上高の推移
売上高の推移
先ほど、おっしゃった「選ばれる薬局」になるため、どのような取り組みを行っておられますか。

【松野】地域には病院や介護施設、スーパー、郵便局など多種多様な資源があります。薬局も地域を構成する資源の一つですが、薬局がポツンと地域にあるだけでは、地域住民のニーズには応えられません。地域の多種多様な資源と繋がってこそ、薬局の役割が果たせるのではないかと考えています。
今期、弊社では外部から経営企画室長を新たに招聘しました。新たな視点で、患者さんの目線に立った薬局の役割が発揮できる企画を立てて、取り組んでいきたいと思います。

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医療と介護を担う東海グループ図
医療と介護を担う東海グループ図

また、地域資源と繋がるという事で、弊社では、「キッズまんぷく基金」として、地域の子供たちのためのこども食堂へ寄付を行っていますが、最近では、店舗で扱う食品やお菓子の一部を、持っていくようになりました。理想は、それを通して地域と繋がり、地域の方々の健康の助けになるために、何か行動を起こせるよう考えています。
また、弊社の特徴として、地域の基幹病院からの処方箋が多いこともあり、様々な疾患をもった患者さんが来局されます。それだけに薬剤師の資質向上もさらに求められる時代となりました。継続した研修体制を構築するだけでなく、資格取得のための様々な支援をさらに強化し、薬剤師一人ひとりのやりがいや力量発揮に繋がっていくことを期待しています。

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