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デルマクイック爪白癬の開発の経緯・特徴


    開発の経緯と臨床的意義

    日本の爪白癬患者は約1,200万人(人口の約10%)と推計されています1)。爪白癬は、他の爪疾患(カンジダ性爪真菌症、爪乾癬、厚硬爪甲、外傷など)と臨床所見が類似しており、臨床所見のみでの確定診断は難しく2)、真菌学的検査が必須とされています。爪白癬の主要な検査法であるKOH直接鏡検法は、爪検体をKOH液で溶解し、顕微鏡視下で菌要素を観察しますが、正確な診断には真菌が存在する部位の見極めと、真菌要素の判別が必要となり、診断結果に経験や技能による差が生じることがあります。また、顕微鏡などの機材がなくKOH直接鏡検法が実施できない環境下では、検査を実施せずに臨床所見のみの診断で治療を開始せざるを得ないケースもあり、日本のみならず英国や米国でも問題視されています3)。そのため、製造販売元であるJNC株式会社は、適切な爪白癬の診断に寄与することを目的として、爪中の白癬菌由来抗原をイムノクロマト法により検出することが可能な迅速検出キット「デルマクイック爪白癬」を開発しました。
    「デルマクイック爪白癬」が爪白癬検査の選択肢の一つとして用いられることで、正確な診断と適切な治療に繋がることが期待されます。

    簡便なイムノクロマト法を用いた爪白癬抗原検出キット

    デルマクイック爪白癬は、特別な機器を必要とせず、簡便な操作方法で爪中の白癬菌抗原の有無を判定する体外診断用医薬品です。抗白癬菌マウスモノクローナル抗体を固相化したニトロセルロースメンブレンを用いたイムノクロマト法キットであり、KOH直接鏡検法との全体一致率79.7%の精度4)で測定することができました。

    特徴

    1. 本邦初のイムノクロマト法による爪白癬の診断キットで、迅速・簡便に白癬菌を検出できます。

      病巣の爪検体を用いて検査します。
      専用抽出液が白癬菌由来の成分を抽出し、特殊な機器を使わずに5分から30分以内に結果判定できます。

    2. 患者さんと一緒に検査結果を確認できます。

      陽性の場合、紫色のテストラインが現れます。
      病棟や往診先などでも、患者さんとその場で検査結果を確認することができます。
      検査結果を確認することで患者さんが納得して治療を開始することができます。

    3. KOH直接鏡検法の診断を補助します。

      KOH直接鏡検法での診断に悩む場合、本キットで爪白癬の適切な診断を補助します。
      KOH直接鏡検法が実施できない環境下でも、爪白癬の適切な診断を補助します。

    1. 1)望月隆、ほか:日皮会誌. 129(13):2639-2673, 2019
    2. 2)Miguel AJA: Clin Dermatol. 28:164-177, 2010
    3. 3)Roberts DT et al:Br J Dermatol, 148 : 402-410, 2003
    4. 4)社内資料:臨床試験の試験成績に関する資料(体外診断用医薬品製造販売承認申請書添付資料)

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