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アクトシン軟膏3%の基剤との二重盲検比較試験(第Ⅲ相試験)


    試験概要

    対象

    褥瘡、難治性皮膚潰瘍患者

    評価例数

    アクトシン軟膏3%群(有効性71例、安全性78例)、基剤群(有効性73例)

    投与方法

    潰瘍面の壊死組織除去・清拭後、1日1回適量を患部にガーゼにのばして貼付あるいは直接塗布してガーゼで保護した。

    投与期間

    6週間

    評価項目

    総合効果判定、疾患別有効性、症状別改善度、安全性

    総合評価

    有効率(「有効」以上)は、アクトシン軟膏3%群では71.8%(51/71例)、基剤群では39.7%(29/73例)であり、両群間に有意差が認められた。

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    総合評価

    評価基準:投与終了時に「著効」「有効」「やや有効」「無効」「増悪」の5段階で評価

    疾患別有効性

    有効率(「有効」以上)は、褥瘡、皮膚潰瘍ともにアクトシン軟膏3%群で基剤群と比較し有意に高かった。

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    疾患別有効性

    評価基準:投与終了時に「著効」「有効」「やや有効」「無効」「増悪」の5段階で評価

    症状別改善度

    潰瘍の大きさ・深さ、肉芽形成、良好肉芽の割合、表皮形成等の改善度に有意差が認められた。

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    症状別改善度

    評価基準:投与終了時に、開始時と比較した各症状の最終改善度を「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階で評価

    副作用

    アクトシン軟膏3%を使用した78例中1例に使用部位における疼痛が認められた。なお、本試験では死亡例を含む重篤な副作用は認められなかった。

    使用上の注意
    重要な基本的注意(一部抜粋)
    • ・本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約6週間以上使用しても症状の改善が認められない場合には、外科的療法等を考慮すること。
    • ・広範囲な創面に本剤を大量かつ長期に使用する場合は、ブクラデシンナトリウムを全身的投与した場合と同様の症状があらわれることがあるので、定期的に血圧、脈拍数、心電図、尿量、全身状態、血糖値等を観察し、異常が認められた場合には休薬等の適切な処置をとること(特に乳児、幼児、小児の場合は注意する)。
    • ・潰瘍の改善に伴って形成される新生肉芽は、軽微な刺激により新生血管が損傷し、出血症状を招くことがあるので、ガーゼの交換等の処置は十分注意して行うこと。
    適用上の注意(一部抜粋)
    使用時の前処置:
    本剤には抗菌作用はないので以下について注意すること。
    • ・潰瘍面を清拭消毒後、貼付又は塗布すること。
    • ・感染があらわれた場合には、抗生物質を投与するなどの適切な処置を行い、経過を観察すること。
    本剤には薬理作用上壊死組織を積極的に融解する作用はないので、使用前に必要に応じ壊死組織を除去すること。

    新村眞人ら:薬理と治療 18(7), 2757(1990)(承認時評価資料)

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