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保湿剤の使い方

保湿剤の種類

保湿剤の働きには、大きく分けて、①皮膚の水分が逃げないように“ふた”をする「エモリエント」と、②皮膚に浸透して水分をたくわえる「モイスチャライザー」の2種類があります。

皮膚の水分が逃げないように“ふた”をする「エモリエント」(皮膚に浸透しない保護剤)

皮膚の表面をおおい、皮膚から水分が蒸発することを防ぎます。
代表的なものはワセリン製剤です。

皮膚に浸透して水分をたくわえる「モイスチャライザー」(皮膚に浸透する保湿成分が入った保湿剤)

皮膚に浸透して皮膚の中に水分を引き寄せ、たくわえます。
代表的なものは、ヘパリン類似物質製剤や尿素製剤です。

保湿剤の剤形

保湿剤の剤形には軟膏、クリーム、ローション、フォームなどさまざまな種類があります。保湿剤によるスキンケアは1年をとおして毎日続けるものなので、季節や時間帯、塗る場所に応じて、使いやすい剤形を選びましょう。

軟膏
皮膚への刺激が他の剤形と比べて少なく、皮膚を保護する力が強い。しかし、塗った部分がテカったりベタベタしたりすることがある。
クリーム
軟膏と比べてベタつき、テカリが少なく、衣服から出ている部分にも使いやすい。皮膚を保護する力は軟膏とローションの中間程度。
ローション
さっぱりした使い心地でベタつかないため、衣服から出ている部分にも使いやすい。広い範囲や、髪の毛のある頭皮に使う場合も塗りやすい。
フォーム
泡となって出てくるため、広い範囲に素早く塗ることができる。また、さっぱりとした使い心地でベタつかない。

MEMO
季節、塗る場所、時間帯に応じた保湿剤の選び方

季節

夏はさっぱりとして使い心地が良いフォームやローション、冬は皮膚を保護する働きに優れた軟膏やクリームなど、季節や症状に合わせて選ぶと良いでしょう。

塗る場所

塗る範囲が広い背中などは塗り広げやすいフォームやローション、また、髪の毛のある頭皮もさっぱりとした使い心地が良いフォームやローションを選ぶと良いでしょう。

塗る時間帯

朝の忙しい時間帯は短時間で塗ることができるフォームやローション、時間に余裕があるときは軟膏やクリームを選ぶと良いでしょう。

保湿剤の適切な塗布量

保湿剤には、適切な塗布量があります。塗布量が少なければ、期待する効果が得られません。次の目安を参考にして保湿剤を塗りましょう。

目安1

軟膏やクリーム
(チューブの場合)

人差し指の先端からひとつ目の関節まで伸ばした量(約0.5g)がおよそ大人の両手の面積に塗る量の目安です。
※チューブの穴の大きさ(口径)により量は変わります。

ローション

1円玉大の大きさに出した量(約0.5g)がおよそ大人の両手の面積に塗る量の目安です。

目安2

ティッシュが皮膚に付く、または皮膚がテカる程度の量が目安です。

保湿剤の塗り方

  • 手を清潔にして保湿剤をとり、手のひらでやさしく丁寧に、すりこまないようにして塗ります。

  • お子さまに塗るときは、優しく円を描くように塗ってください。くびれなどに塗り残しがないようにしましょう。

  • 1日2回(朝と夜)は塗りましょう。夜は、とくにお風呂上がりが効果的です。体をふいたらすぐに塗りましょう。

  • 季節に関係なく1年を通じて続けることが大切です。