マルホレポート2022
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医薬品は希望の光29 幼少期にアトピー性皮膚炎を発症、小学生時代に劇症化して以来、さまざまな種類のアレルギー性疾患に悩まされてきました。当時は、アトピー性皮膚炎に対する標準治療が確立されておらず、私も両親も最適な治療の模索に試行錯誤する日々でした。のちに、保湿剤で皮膚の状態をコントロールできるようになりましたが、それまでの道のりを思うと、同様の皮膚疾患に悩まれている患者の皆さまの心の痛みを、自分ごととして感じてしまうことがあります。  アトピー素因のある人が、成長するにつれてさまざまなアレルギー性疾患を次から次へ発症することを「アレルギーマーチ」と言います。私もアトピー性皮膚炎にはじまり、アレルギー性鼻炎、アトピー性白内障、放送局のアナウンサー時代には気管支喘息を発症し、身体的にも精神的にも大きな影響を受けました。ですが、医師をはじめとする医療関係者の方々や自分の症状に適した薬、そして疾患や治療に関する正しい情報に出会ったおかげで、疾患ともうまく付き合えるようになったと感じています。  娘が小学校の高学年に上がったタイミングで大学院に入学し、臨床心理士の資格を取得しました。現在はフリーアナウンサーとして活動するとともに、心療内科、精神科のカウンセラーとして患者さんに接しています。カウンセリングを行うなかであらためて強く感じるのは「体と心はつながっている」ということです。とくに、皮膚疾患は他人からも症状が目に見えるため、患者さんの多くは心の奥に自身も気づかない痛みを抱えています。患者さんの内なるSOSに気付き、受け止め、寄り添うことは、私たちセラピストにとってだけでなく、製薬会社にとっても大切なことだと思っています。  アトピー性皮膚炎に限らず、多くの皮膚疾患に悩む方々にとって、症状を軽減する薬剤や治療法は生きる道しるべであり、希望の光です。マルホの皆さんには、患者さん一人ひとりの人生を笑顔に変える、そんな力のある製品をつくり続けていただきたいと願っています。フリーアナウンサー・臨床心理士・公認心理師関根友実さんマルホに期待すること患者の皆さんに「笑顔」を届ける医薬品の提案と疾患・治療に関わる情報発信を期待しています

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