マルホレポート2021
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08 マルホではさらに、永続的に成長・発展する企業を目指して、経営の健全性の維持と強固な経営基盤の構築にも注力しています。自己資本比率は高い水準で推移、格付投資情報センター(R&I)から「A-」の高い評価を得ています。 私たちが事業を進める際の指針となるのが「人類の健康に対して質の高い貢献を行う」という企業使命です。私は社長就任前から「質の高い貢献」とは何か、自問自答してきました。辿り着いた結論は、社会が見過ごしている、あるいは軽視しているアンメットメディカルニーズを見出し、我々にしかできない解決法を届けること、そして一人でも多くの方に笑顔になっていただくことです。それが私たちのDNAに刻まれた使命であり、私が社長として何よりも成し遂げたいことでもあります。 アンメットメディカルニーズへの対応事例を二つご紹介します。かつてアトピー性皮膚炎は単なるアレルギー疾患であると考えられていました。しかし、1990年代頃から皮膚のバリア機能障害も重要な要因のひとつであるという認識が浸透するようになり、医療関係者や患者さんからの保湿剤に対するニーズが高まりました。そうした声に応え、マルホはそれまで凝血阻止血行促進剤として使用されていたヒルドイドに新たに適応を追加、皮膚保湿剤として世に出しました。 またマルホは、疾患に関する正しい情報を発信することで患者さんのニーズに応えています。たとえば2017年10月から2020年9月までの第3次中期計画では、ざ瘡(ニキビ)の正しい理解の浸透に取り組みました。青春のシンボルとして軽視されがちなニキビは皮膚の疾患であること、ニキビ痕のないきれいな肌になるには継続した治療が必要なことを、リアルとデジタルを通じて積極的に発信し、患者さんにとって適切な医療アクセスの改善に貢献しました。私たちは新たな治療法の開発や提案、そして適切な情報提供を通じて、いまも皮膚疾患に悩む多くの患者さんに「笑顔」をお届けしています。 マルホが将来にわたって持続的な成長を達成し、企業価値のさらなる向上を図るには、中長期的な視野に立って遂行すべき戦略と取り組みを策定し、確実に実行していくことが欠かせません。大切にしていること、マルホだからできること第4次中期計画

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