- 演者:
- こばやし皮膚科クリニック(北九州市)勤務 副院長 小林 美和 先生
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小林 美和 先生 抄録
日本皮膚科学会の尋常性ざ瘡治療ガイドラインでは、重症度別または急性炎症期と維持期で推奨する治療薬を明記しています。しかし、実臨床ではなかなかガイドライン通りにはいきません。その理由として、過酸化ベンゾイルやアダパレンの刺激症状が考えられます。実際は「過酸化ベンゾイルやアダパレンの刺激症状が出ると面倒なので、ついつい抗菌薬だけで治療を始めてしまう」というケースも少なくないのではないでしょうか?しかし、過酸化ベンゾイルやアダパレンの特徴を理解し、使い方を工夫することで使いこなすことができるようになります。例えばベピオゲルは、急性炎症期の炎症性皮疹にも維持期の面皰にも効果がある守備範囲の広い外用薬であり、耐性菌発生の懸念もありません。治療開始時の刺激症状をしのぎ、接触皮膚炎を回避すれば、長期間あるいは間欠的にも使用することができます。
本セミナーでは、刺激症状や接触皮膚炎を最小限に抑えるための外用指導法を提案しながら、ベピオゲルで治療する顔面や体幹の尋常性ざ瘡症例を供覧していきます。