プロトピック

マルホのアトピー性皮膚炎治療剤「プロトピック軟膏」
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よくあるご質問

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有効性

プロトピック軟膏とステロイド外用薬のアトピー性皮膚炎に対する作用面での違いは何ですか。

主に以下の3点の違いが挙げられます。

  • (1)アトピー性皮膚炎の病態の遷延・難治化に関わるT細胞内でのサイトカイン産生抑制の機序が異なります1)2)3)
    <プロトピック軟膏>
    T細胞において細胞質内のタクロリムス結合蛋白に結合し、各種サイトカインの転写因子である活性化T細胞転写因子(NFAT)の核内移行を抑制し、サイトカイン遺伝子の発現を阻害することが明らかになっています。
    <ステロイド外用薬>
    ステロイド受容体と結合し、その複合体がAP-1やNFκBといった転写因子に直接的、間接的に作用し、サイトカインの遺伝子発現を阻害することが明らかになっています。
  • (2)プロトピック軟膏0.03%小児用は、モルモットのドライスキンモデルを用いた検討において、上昇した経表皮水分蒸散量(TEWL)を低下させることが認められています4)
  • (3)プロトピック軟膏0.1%は、長期間使用しても皮膚萎縮、毛細血管拡張が臨床的に認められていません5)

1) 大槻マミ太郎:医薬ジャーナル44,(3),921(2008)
2) 広井 純:BIO Clinica17,(12),1090(2002)
3) 片山一朗:日本小児臨床薬理学会雑誌16(1),20(2003)
4) 土肥孝彰ほか:西日本皮膚科74(1),48(2012)
5) FK506軟膏研究会:臨床医薬 17(5), 705(2001)

ステロイド外用薬から切り替える場合の注意事項について教えてください。

プロトピック軟膏0.1%の抗炎症作用はストロングクラスのステロイド外用薬と同等1)、プロトピック軟膏0.03%小児用の抗炎症作用は欧州・カナダで実施された臨床比較試験2)と本邦の臨床比較試験とを統合して、ミディアム~ストロングクラスのステロイド外用薬の中間に相当すると考えられています。従って、ミディアム~ストロングクラス以下のステロイド外用薬でコントロール可能な状態に改善してから切り替えれば、急性増悪を避けることができると考えられています。切り替えの際は注意深く行って頂きますようお願いします。

1) FK506軟膏研究会:西日皮膚59(6),870(1997)
2)Reitamo S, et al.:J Allergy Clin Immunol 109(3), 539(2002)

プロトピック軟膏は正常皮膚からは吸収されないとのことですが、その根拠を教えて下さい。

化合物や薬剤の分子量が500ダルトン以下では正常皮膚を透過しやすく、500ダルトンを超過すると正常皮膚を透過しにくくなる、500ダルトンルールという見解があります1)。主薬であるタクロリムス水和物の分子量は822.03ですので、このルールから考えると正常皮膚からはほとんど吸収されないと考えられます。また、健康成人にプロトピック軟膏を塗布し、血中薬物濃度を測定したデータ2)でも、ほとんどの症例で定量限界(0.05ng/mL)以下でした。
※ダルトン=分子1個の質量

1) Bos JD, et al.:Exp Dermatol 9(3), 165(2000)
2) 川島 眞ほか:臨床医薬 11(5), 953(1995)

プロトピック軟膏0.1%(成人用)を、小児へ使用することはできますか。
プロトピック軟膏0.1%(成人用)は小児(16歳未満)への投与は禁忌であり、使用できません。プロトピック軟膏0.1%は成人(16歳以上)に、プロトピック軟膏0.03%小児用は小児(2歳以上16歳未満)に承認されています。
投与期間および投与量の制限はありますか。

投与期間の制限はありませんが、下記の用法・用量に関連する使用上の注意をご確認下さい。プロトピック軟膏0.1%の1回あたりの塗布量は5gまでです。プロトピック軟膏0.03%小児用の1回あたりの最大塗布量の目安は年齢により異なります。2歳~5歳(20kg未満)は1g、6歳~12歳(20kg以上50kg未満)は2g~4g、13歳以上(50kg以上)が5gです。0.1%軟膏も0.03%軟膏も、1日2回までです。プロトピック軟膏の投与量は患者さんの状態をみて、医師のご判断で処方をお願いします。

<用法・用量に関連する使用上の注意>より抜粋
プロトピック軟膏0.1%(プロトピック軟膏0.03%小児用の場合、(2)(3)に記載)
(1)皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には使用を中止すること。また、皮疹の悪化をみる場合にも使用を中止すること。
(2)症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。

使用量の目安について教えてください。

プロトピック軟膏はチューブの口径が小さいため、「1FTU(2.5cm押し出した量)=0.25g」になります。そのため、プロトピック軟膏は2FTU(0.5g)で成人の手の平約2枚分の面積に塗布できます1)
プロトピック軟膏は1本5gですので、プロトピック軟膏を成人に1日2回、7日間使用する場合の使用量の目安は、顔面・頸部では3本、両上肢(手掌含まず)では8本になります2)。なお、添付文書におけるプロトピック軟膏0.1%の使用量の上限は1日だと2本(10g)、1週間だと14本(70g)になります。プロトピック軟膏0.03%小児用は、年齢(体重)区分により使用量の上限が定められているため、添付文書をご確認ください。

1) 大槻マミ太郎:臨床免疫・アレルギー科 61(6), 645(2014)
2)藏澄美仁ほか:日生気誌31(1),5(1994)
※日本人平均体表面積を参考に塗布量を算出し、換算した

プロトピック軟膏はアトピー性皮膚炎の眼の周囲の皮疹に使用できますか。

アトピー性皮膚炎の眼の周囲の皮疹に使用することができます。
中等症~重症のアトピー性皮膚炎で眼瞼に皮疹のある成人患者20名を対象に、プロトピック軟膏0.1%を1日2回、8週間塗布した結果、患者の80%で眼囲皮疹が改善したという報告があります。主な有害事象は、灼熱感12/20例(60%)、そう痒5/20例(25%)でした1)
また、欧州の皮膚科学会(EADV)より発表されているアトピー性皮膚炎のガイドライン2)において、プロトピック軟膏はデリケートな部位、特に眼瞼を含む顔面への使用が推奨されています。
使用に際しては眼に入らないように注意をお願いします。万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがありますので直ちに水で洗い流してください。また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導をお願いします。

1) Freeman AK, et al.:Cutis 73(4), 267(2004)
2) Ring J, et al.:J Eur Acad Dermatol Venereol 26(8), 1045(2012)

調剤

プロトピック軟膏を他の製剤と混合して使用できますか。
プロトピック軟膏は、主薬が基剤に溶けないため、溶媒に溶かした主薬を液滴として基剤中に均一に分散させている液滴分散型製剤です。他剤あるいはワセリンと混合することにより液滴が合一して大きくなるため、混合することはお勧めしておりません。
有効性、吸収、安全性については検討していませんが、力価等の変化を推定するための参考として、配合変化試験を行っております。配合変化表が必要な場合は製品情報センターにご連絡をお願いします。
開封後の安定性について教えて下さい。チューブから出して(移し替えて)保管してもいいですか。
プロトピック軟膏は1回の使用量の上限が定められています。他の容器に移し替えた場合、1回の使用量の調節が難しくなる恐れがあるため、チューブから出して保管する事は推奨しておりません。室温(25℃付近)の条件下で50gジャーへの詰め替えを行った結果、4週間後の残存率はプロトピック軟膏0.1%で98.2%、プロトピック軟膏0.03%小児用で101.4%であり、外観・性状の変化はありませんでした。
患者さんに服薬指導をされる際には使用後はキャップを閉めていただき、次回の診察までに使い切っていただくよう説明をお願いいたします。
【苛酷試験結果】
◆プロトピック軟膏0.1%
無色ガラスビーカー(開放状態)で保管した場合(25℃、94%RH、暗所)、3ヵ月間で稠度がわずかに低下を認めるほかは、ほとんど変化を認めませんでした。
◆プロトピック軟膏0.03%小児用
無色ガラスビーカー(開放状態)で保管した場合(25℃、90%RH、暗所)、3ヵ月間で類縁物質のわずかな増加を認めるほかは、ほとんど変化を認めませんでした。

安全性

プロトピック軟膏の副作用「皮膚刺激感」について教えて下さい。

プロトピック軟膏0.1%の長期観察試験(6ヵ月~1年間)では、安全性解析対象の568例(52週経過例423例、52週までの中止例および26週終了例145例)中450例(79.2%)にほてり感、ヒリヒリ感、そう痒感などの刺激感が認められましたが、多くは外用後一過性のものであり皮疹の改善に伴い発現は減少しました1)。患者さんの不安を緩和するためにも以下の3点を予め伝えていただくようにお願い致します。
・ほとんどの患者さんで刺激感が出ること
・皮膚症状の改善とともに、大半は1週間程度で落ち着くこと
・休薬後、再び使用する時に刺激を感じることがあること

1) FK506軟膏研究会:臨床医薬 14(13),2405(1998)

刺激感を軽減するための方法は何かありますか。

刺激感の対処方法として、以下の6点が挙げられます。

  • ・皮疹の状態が悪い時は強い刺激感が生じることがあるので、症状に応じたランクのステロイド外用薬で炎症を落ち着かせてからプロトピック軟膏の使用を開始する。
  • ・少量から使用を開始し、徐々に塗布範囲を広げる1)
  • ・皮膚バリア機能を改善するヘパリン類似物質製剤などの保湿剤を併用する(保湿剤を塗布してからプロトピック軟膏を塗布する)2)
  • ・抗ヒスタミン薬の内服を併用する3)
  • ・刺激感が増す可能性があるため、入浴直後の塗布を避け、塗布後は長時間日光に当たらないようにする4)
  • ・刺激感が生じた部分をタオルでくるんだ保冷剤などで冷やす。

1) 江藤 隆史:Visual Dermatol 3(8), 814(2004)
2) 中原 剛士ほか:西日皮膚 76(5), 493(2014)
3) 菅井 順一ほか:皮病診療 30(2), 201(2008)
4) 伊藤 義彦:臨皮 55(5), 103(2001)

プロトピック軟膏にはなぜ発がんリスクを患者へ説明するという警告があるのですか。

マウスの実験結果で過度の免疫抑制状態が長期に続いた場合、リンパ腫が増加することが判明したことや因果関係が完全に否定できない皮膚がんやリンパ腫の発生例の報告があること、5~10年程度の長期使用経験がないことから警告に記載されております。なお、厚生労働省より承認条件として求められたプロトピック軟膏0.03%小児用の製造販売後調査(中間報告)では、皮膚がんを含む悪性腫瘍の発現について最長7年間の観察において、安全性評価対象1231名で発現は認められておりません1)

1) 大槻マミ太郎ほか:日小皮会誌 32(2),127(2013)

紫外線を当てないように指導する理由は何ですか。

皮膚がんの可能性が否定できないためです。なお、日光への曝露を最小限にとどめることとなった理由は、何もしなくても皮膚腫瘍を発症する特殊なマウスにプロトピック軟膏を塗布して紫外線を照射するとその発生時期が早まったという試験結果によるものです1)
また、日光に照射されたときにほてりを感じやすい(刺激感が増す可能性がある)という報告があるため、塗布後は長時間日光に当たらないようにしてください2)

1) 社内報告書
2) 伊藤義彦:臨皮55(5),103(2001)

プロトピック軟膏使用時はどの程度日光を避ければよいですか。紫外線対策はどうしたらよいですか。
日常生活での外出は問題ありませんが、強い紫外線(海水浴、スキー、日焼けランプ)に塗布部位を長時間曝さないようご説明をお願いします。やむを得ず長時間強い紫外線のもとで過ごす場合には、帽子をかぶったり日光を遮る服装をしたり、日やけ止めを使用するなどの紫外線対策をするか、外出する前の使用を控え、帰宅してから使用するようご説明をお願いします。
日やけ止めの使用(併用)は可能ですか。塗る順番はプロトピック軟膏が先ですか。
日やけ止めの使用・併用は可能です。強い日光を連続して浴びるような場合には、日やけ止め等の対策をお勧めします。塗る順番について検討したデータはありません。
プロトピック軟膏を妊婦へ使用してもよいですか。妊婦へ使用したデータを教えてください。

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、ご使用ください。(平成30年7月10日付厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知(薬生安通知)により、本剤の妊婦に関する禁忌及び使用上の注意を改訂いたしました。)
本剤の製造販売後調査1)において、妊産婦の症例が27例(妊娠が判明した時点で中止または休薬)報告されていますが、本剤との因果関係が否定できない流産・異常分娩は認められておりません。
なお、動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎児毒性が認められたとの報告2)およびヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されています3)

1) 医薬品医療機器情報提供ホームページ 医療用医薬品の承認審査情報 プロトピック軟膏0.1%再審査報告書
2) Saegusa T, et al.:基礎と臨床 26 (3) , 969(1992)
3) Zheng,S.et al.:Br.J.Clin.Pharmacol.76(6) ,988(2013)

プロトピック軟膏を授乳婦に使用してもいいですか。 乳汁中へ移行しますか。授乳再開までどのくらい時間をあければいいですか。

授乳婦に対しては、乳汁中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けてください。授乳中のラットに14C-タクロリムスを1mg/kg経口投与後8時間の乳汁中濃度は血漿中濃度と同程度でしたが、24時間後では検出されませんでした。また、外国人肝移植患者でタクロリムスを経口投与された妊婦の分娩3日後までの平均乳汁中濃度は0.79ng/mL(n=6、タクロリムス血漿中濃度の約1/2)であったとの報告1)があるため、安全性に配慮し使用中の授乳は避けるよう注意喚起されています。授乳再開までどのくらい時間をあければいいかは検討していませんので、体内動態を参考にご判断ください。

1) Jain A, et al.:Transplantaion 64(4), 559(1997)

マルホ製品情報センター 0120-122834

フリーダイヤルがご利用いただけない場合 06-6371-8898
対応時間:9時30分~17時30分、土・日・休日および当社休業日を除く

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