監修:NTT東日本関東病院 皮膚科部長 五十嵐 敦之 先生
ニキビの原因は様々ですが、主に毛穴に皮脂がたまるとニキビができます。
思春期には、性ホルモンの働きにより、皮脂がたくさん分泌されるためにニキビができます。
成人では、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、間違ったスキンケア、不規則な生活などによってニキビができたり、
月経前に悪化したりすることがあります。
性ホルモン(アンドロゲンという男性ホルモン)の働きが活発になると、皮脂の分泌が過剰になり、毛穴に皮脂がたまってニキビができます。
下記のような原因が複雑に関係すると考えられます。
睡眠不足や食生活の乱れがニキビの原因となったり、悪化させることがあります。
洗顔料を使わない、1日何度もこすり洗いするなど、間違ったスキンケアがニキビを悪化させることがあります。
月経前になるとホルモンバランスが乱れ、ニキビができやすくなります。
ステロイドには皮脂の分泌を促す作用があるため、ニキビが発症することがあります。ステロイドは他の重要な全身性の病気の治療を目的として使用されている場合が多いので、ステロイドざ瘡があっても自分の判断でステロイドを止めたり、変更したりしないで、必ず医師に相談してください。
生後2週から3カ月頃、顔(特に頬や額)に生じるニキビで、主に男の子にみられます。皮脂を少なくするために石鹸を使ってぬるま湯で洗顔を続けていけば、数週~数カ月で自然に治ります。
思春期後期に発症することが多い重症型のニキビです。面皰、丘疹、膿疱、嚢腫(のうしゅ)などが無数に生じ、化膿を繰り返して肥厚した瘢痕(はんこん)などを形成するのが特徴です。女性より男性に多く、数年から20年以上にわたって慢性的に経過します。瘢痕を残すため、早期に皮膚科専門医を受診してください。