Maruho Report 2024
31/66

当社は長年にわたって、皮膚疾患医療用外用剤の市場を牽引してきました。新薬や製品の創出に加え、アカデミアとの連携による製剤学の発展、子どもたちへ外用剤をつくる面白さや皮膚のメカニズムを知ることができる機会の提供といった取り組みは、皮膚科学領域のスペシャリティファーマである当社だからこそできることだと考えています。外用剤であるクリームづくりを体験できるイベントには私も現地で同席しました。イベント参加者である子どもたちや保護者の方が楽しんで笑顔になってくださっていたことが非常に嬉しく、準備をしていた時の少し不安だった気持ちも吹き飛びました。イベントを企画・進行した当社の研究員にとっても、研究所の外で患者さんや一般の方と交流できたことが、自分たちの研究に対するモチベーションの向上につながっています。監修皮膚の構造や働き、疾患と治療法を幼少期から理解することは、生涯にわたる健康に役立つと考えます。また皮膚科医師からは、皮膚の健康に対する関心を早期から持つことの重要性を感じているとの声が多数寄せられていました。そこでマルホは株式会社Gakkenと共同で小学生向けまんが『皮ふとぬり薬のひみつ』を制作しました。同書は公益社団法人日本PTA全国協議会の推薦を受けており、2024年10月から順次、日本全国の特別支援学校を含む小学校、公立図書館、児童館などに寄贈しています。マルホの取り組む塗り薬の品質向上や安定供給についても分かりやすく解説し、多くの児童に知識や興味を持ってもらえることを願います。取締役常務執行役員研究開発統括川島 一剛Maruho Report 202430学習まんがのマルホが目指す姿職業体験機会の提供マルホは、京都R&Dセンターを京都リサーチパーク(以下、KRP)地区内に、マルホ湘南イノベーションラボ(MSiL)を湘南アイパーク内に事業所として設置しています。KRP地区では毎年「KRPフェス」が催されており、2024年は子ども対象のイベント「KRPをまわっていろんなシゴトをのぞいてみよう!」へ参画しました。湘南アイパークでも「湘南アイパークフェスタ」と題される恒例のイベントを開催しており、2023年、2024年と「ぬりぐすり博士になろう!」体験と、「お肌の観察」体験を企画しました。水と油を混ぜて実際にクリーム剤をつくったり、マイクロスコープで自分の皮膚を見たりする体験を通じて、子どもたちに科学の魅力を伝えました。マルホにしかできない方法で、多くの人の心を動かすまんがで伝える皮膚疾患と塗り薬の知識を子どもたちが科学の魅力に触れるきっかけをつくる

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る