2023年9月期の評価主力工場の大規模リニューアルを完工、4工場の統合的運用も進展 生産活動において、強固かつ柔軟な体制の構築に向けた設備投資を続けています。2023年9月期は、彦根工場の充填包装棟をリニューアルしました。約3年をかけ、現有品の生産を継続しながらの工事を計画通り完遂できました。また、4工場の統合的運用に向けて全工場の予備部品を可視化する体制と仕組みを構築しました。新技術やデジタル技術を用いた自動化や作業負荷軽減の策による品質リスクの低減も着実に具体化しています。 原薬製造では、委託先での製法・試作のプロセスへ関与することでノウハウを蓄積しています。安定供給体制整備のため、株式会社ローマン工業の生産能力増強工事にも着手しました。2024年9月期以降の計画生産体制の拡充とともにマルホにしか作れない製品生産のための技術獲得へ 第5次中期計画を達成するために「外部環境の熟知と自らの強みを活かしたマルホ独自の生産戦略」「高度な生産技術/生産管理のノウハウ」の獲得を目指します。 製品と原資材の供給・調達リスクを適正にコントロールし、いかなる場合も製品を安定供給することで経営基盤を下支えしていきます。また、ニーズに柔軟に応える製品の容器・包装の改良や新技術の活用を独自に進めます。その一環として、各製品の長期的な展開を踏まえて製品ごとの生産戦略を定め、効果的な生産を実現する計画です。彦根工場長浜工場立山製薬工場株式会社株式会社ローマン工業 マルホは、ミッションの実現を目指し、研究開発・製造・販売などすべての事業活動を、国内外を問わず、関係するすべての法令・国際規範およびその精神を遵守して行っています。医療の進歩に貢献する革新的医薬品の研究、開発に積極的かつ継続的に取り組むとともに、有効性、安全性、品質に優れた医薬品を安定供給しています。また、医薬品の適正使用を確保するために、有効性、安全性、品質に関する科学に裏付けられた国内外の情報を的確に提供するとともに、製造販売後の情報収集、評価とその伝達を迅速に行っています。 信頼性保証活動については、さらに深めるべき強みであるとあらためて見つめ直し、第5次中期計画の事業の重点テーマのひとつに位置付けました。信頼性保証文化が全従業員の行動規範となり、マルホのブランド力として定着することを目指します。信頼性保証がいかに重要で、どのように患者さんへの貢献につながっているのかを全従業員が一様に理解し、何のために信頼性を保証する必要があるのかを語れる文化を築いていきます。 2024年9月期には、全社ポリシーを明文化し、マルホのコミットメントとして社内外へ発信していく計画です。医療用医薬品以外の事業においても、適切なレベル・規模での信頼性保証の実務経験を重ね、堅強な信頼性保証体制を目指します。各対応を着実に進めるために、人材育成・人材獲得を組織的・計画的に進める予定です。 当社が誇る高い品質の製品を患者さんのお手元に確実に届け続けるという高い使命感のもと、生産技術における専門性を高めるとともに、社内外との幅広い連携の推進や環境への配慮などの社会貢献も意識できる広い目線を持った人材の育成を目指しています。Maruho Report 2023262.価値創造の展望3.価値創造の戦略4.持続的な成長の基盤5.財務情報/会社情報生産技術における専門性と広い目線を持つ経営戦略/CMC統括武田 雅弘信頼性保証文化の醸成にも注力
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