マルホレポート2021
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12マルホは研究開発活動において、「新しいプロダクト創出」つまり「生み出す力」に重点を置いています。あわせて、皮膚疾患外用剤を中心とした医療用医薬品の研究開発にも注力しており、独自の外用剤製剤技術力に基づいた多様な剤形追加や効能追加を含む後期開発力、いわゆる「育てる力」を強みとしています。(▶︎P.13「開発パイプライン」)また、非上場企業であるという強みを活かして中長期的な視点で投資を配分。研究開発においては、ハイリスク・ハイリターンな案件や、希少疾患への対応など、社会貢献につながる案件にも積極的な投資を行っています。 マルホは研究開発活動における最重要課題として、次なるパイプライン充実に向けた「生み出す力」の強化を掲げています。第4次中期計画では「グローバル市場を見据えたプロダクト創出」を戦略の柱のひとつに据え、これまでの自社による創薬を基本としてきた戦略を、新薬開発のグローバル化の波を見据えたグローバル連携による創薬へと大きくシフトしました。 国内の研究開発活動では、対象領域を絞り込むことにより、リソースを集中させる一方、国内外の企業やアカデミアとのパートナーシップを深耕し、グローバルで競争力のある新薬の開発を目指します。 2019年に湘南ヘルスイノベーションパークに次世代の研究拠点として開設したマルホ湘南イノベーションラボ(MSiL)では、国内外の産学官とのネットワークを基盤に、協業による新たなプロダクト創出に取り組んでいます。 また、「中東のシリコンバレー」と呼ばれ高い研究開発力とスピードを誇るイスラエルに着目し、2018年に国外の有望な研究機関、ベンチャー企業に投資するMaruho Israel Innovation Fund GmbH & Co. KGとその投資先を支援するMaruho Israel Innovation Labs LTD.を設立しました。現在、現地とのつながりを活用し、開発品の獲得に向けた協業体制を構築し、海外の主要なアカデミアやベンチャー企業のプロジェクトを評価、導入案件として選定しています。 マルホではまた、がん支持療法領域における開発品の導入を目指したライセンス契約を新たに締結するなど、アンメットメディカルニーズを満たすための取り組みにも注力しています。 マルホは創業以来の強みである「育てる力」を活かし、LCMに積極的に取り組んでいます。グローバル市場を見据えたプロダクト創出イノベーションを生み出す取り組み研究開発活動皮膚科外用剤の知見とノウハウに根差す卓越した研究開発力LCM*1の取り組みにより製品価値の最大化を促進

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