- 医療関係者の皆さま
- 褥瘡辞典 for MEDICAL PROFESSIONAL
- 褥瘡の予防(ケア)
- 圧迫・ずれの排除
- 体圧分散ケア-坐位の場合
褥瘡の予防(ケア)
圧迫・ずれの排除
体圧分散ケア-坐位の場合
車いす利用者では、姿勢保持が困難なため円背や骨盤が前方へ滑り落ちることによって、坐骨部や尾骨部の褥瘡発生が助長されます。そのリスクを低減するため、坐位時に高まる殿部にかかる圧力をより広範囲に分散させる目的で行います。
- 体圧分散の姿勢
- 関節拘縮、麻痺、円背など、坐位姿勢と患者の身体的特徴の評価(アセスメント)を行います。
- 体格や病態に応じたサイズの車いす・クッションを選択します。患者に適していないと、姿勢全体の崩れにつながります。
- 坐面と大腿後面の接触面積を広げるために90度ルール(股関節90度・膝関節90度・足関節90度)を基本とします。
- 体動可能な患者は15分ごと、できない患者では1時間ごとに除圧を行います。
坐位姿勢の基本
- 車いすへの移乗
坐位から車いすへの移乗(麻痺が体の片方にある場合:通常の車いす)
坐位から車いすへの移乗(麻痺が体の両方にある場合:ウィングタイプの車いす)
坐位での体圧分散の注意点
- 沈み込みによる底突きが起きていないか確認する(クッションと患者の殿部の間に指2本が入るか否か)。
- 局所の圧力が高まるため、姿勢保持に円坐を使用しない。