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痔の診断と治療

監修: 社会保険中央総合病院 大腸肛門病センター
センター長 佐原 力三郎 先生

痔疾患について

痔瘻(あな痔)~症状と分類~

分類

痔瘻は、瘻管の走行部位により、上皮と括約筋と括約挙筋によってできる直腸周囲の間隙を4つに分ける分類が汎用されています。

痔瘻の分類
痔瘻の分類の拡大
  〔隅越分類〕
括約筋を貫かないI型、内外括約筋間の痔瘻をII型、肛門挙筋下の痔瘻をIII型、肛門挙筋上の痔瘻をIV型とし、高位をH(high)、低位をL(low)、瘻管が直接的単純な走行であればS(simple)、途中枝分かれをしていて瘻管や瘻孔が複数の場合はC(complicated)、III型において両側坐骨直腸窩に及ぶものはB(bilateral)、片側場合のものはU(unilateral)のように分類します。
分類 病巣の深さと特徴 主な治療法
I 皮下または粘膜下痔瘻 L 皮下痔瘻
H 粘膜下痔瘻
肛門括約筋を貫いていない痔瘻で原発口は肛門陰窩外のことが多い。 経過観察
場合によっては開放術式(lay open法)
II 内外括約筋間痔瘻 L 低位筋間痔瘻
S 単純なもの
C 複雑なもの
瘻管が内括約筋と外括約筋との間を歯状線レベルより下行したもの。 瘻管が後方にある場合:
開放術式(lay open法)
瘻管が前方・側方にある場合:
括約筋温存術式(coring out術式)
痔瘻結紮療法(Seton法)
H 高位筋間痔瘻
S 単純なもの
C 複雑なもの
瘻管が内括約筋と外括約筋との間を歯状線レベルより上行したもの。
二次口がないため排膿されない。
肛門保護手術
III 肛門挙筋下痔瘻(坐骨直腸窩痔瘻) U 片側のもの
B 両側のもの
痔瘻管が外括約筋を越えて坐骨直腸窩を経由し肛門挙筋を下行したもの。
肛門の後方に複雑に走行することもある。
括約筋温存術式
Hanley変法(肛門保護手術)
IV 肛門挙筋上痔瘻(骨盤直腸窩痔瘻) 肛門挙筋を上行し肛門挙筋を貫いて骨盤直腸陰窩へ広がる。
直腸狭窄を起こしやすい。
ごく稀にみられる。
Hanley変法
治療が困難
一時的に人工肛門を要する場合もある。
隅越幸男,高野正博,岡田光生,ほか:痔瘻の分類.日本大腸肛門病会誌 1972;25:177-184 , 一部改変
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