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乾癬との付き合い方

日常生活

[監修] 東京慈恵会医科大学 名誉教授 中川 秀己 先生

日常に運動を取り入れましょう

肥満は乾癬の悪化要因でもあり、運動などで肥満を解消することで、症状の改善や、治療の効果にも好影響があるといわれています。
乾癬には有酸素運動が効果的という報告もあります1)。有酸素運動にはジョギングやサイクリング、水泳、テニスなどがあります。まずは散歩など、できることから始めてみませんか。

  • 1) Custurone P. et al.: Medicina. 57(2): 161, 2021

ストレスをためないようにしましょう

ストレスは、季節変化と同じくらいに重大な悪化要因です。
仕事や対人関係の悩み、家庭内のトラブルなど、さまざまなストレスが発症・悪化の引き金となります。乾癬そのものに対する悩みや不安がストレスとなり、悪化させるという悪循環も起こり得ます。
できるだけ明るく前向きな気持ちで過ごすよう努めましょう。夢中になれる趣味を持つこと、散歩やスポーツで気分転換を図ることなども効果的です。

タバコはやめましょう

タバコを吸うとのどを痛め、乾癬の悪化要因である風邪や扁桃腺炎などにかかりやすくなります。喫煙は多くの病気の要因、悪化にもなりますので、禁煙しましょう。

規則正しい生活を送りましょう

不規則な生活や睡眠不足も悪化要因です。十分な睡眠と食事の時間を心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう。

かゆくても掻かないようにしましょう

かゆいと掻きたくなりますが、ケブネル現象を起こすことがあります。
なるべく掻かないようにし、爪はこまめに切るようにしましょう。
薬剤である程度かゆみを抑えられますので、主治医や薬剤師に相談してください。

長風呂や熱めのお湯は避けましょう

長時間の入浴や熱めのお湯は、かゆみが増します。ぬるめの温度にし、できるだけ長時間の入浴は避けましょう。

お風呂でゴシゴシ洗うのは厳禁です

お風呂で鱗屑(りんせつ)が気になりゴシゴシ洗って落とそうとしてしまう患者さんが多いようですが、こすりすぎるとケブネル現象を起こし、症状を悪化させてしまいます。刺激の強いナイロンタオルやヘチマ、垢すりタオルなどは使わず、せっけんをよく泡立て、赤ちゃんを洗うようにやさしく洗いましょう。
ケブネル現象についてはこちらをご覧ください。

お風呂でゴシゴシ洗うと乾癬が悪化

やさしく髪を洗いましょう

お風呂でフケを落とそうとして、指を立て力を入れて洗うと症状を悪化させます。こすらずやさしく洗いましょう。

肌の乾燥を防ぎましょう

加湿器や保湿薬などを使って肌の乾燥を防ぎましょう。特に冬は空気が乾燥するので入念にケアしましょう。

肌に刺激のある服装は避けましょう

衣服が肌にこすれると悪化の要因になりますので、ゆったりとしたものを身につけましょう。 肌に直接触れる衣服や寝具のカバーなどは、柔らかく刺激の少ない素材を選びましょう。

肌に刺激のある服装は乾癬が悪化

ヘアブラシでフケを落とすのはやめましょう

ヘアブラシの使いすぎはケブネル現象を起こすため、禁物です。ヘアブラシでフケを落とそうとして強くこすったり、はがしたりしないようにしましょう。また、黒っぽい服装はフケが目立ちます。スーツや制服を着る機会が多い方は濃い色の服装が多くなるかもしれませんが、休日だけでも薄い色の服を着て、フケの悩みを軽減しましょう。
ケブネル現象についてはこちらをご覧ください。

日光を浴びるようにしましょう

元気の良い休日などは半袖、半ズボンで過ごすと良いでしょう。
人目が気になる場合は、薄手などの紫外線をよく通す衣服を着用しましょう。
急激な日焼けや発汗で発疹やかゆみが悪化する場合があるので注意しましょう。

日光を浴びて乾癬の悪化を防止