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褥瘡辞典(じょくそうじてん) for FAMILY ~褥瘡(じょくそう・床ずれ)の正しいケアと治療のために~

褥瘡(じょくそう・床ずれ)の予防とケア

スキンケア

皮膚を清潔に保ち、乾燥から守るために

スキンケアとは、皮膚を健康な状態に保つために皮膚を清潔にして、乾燥しすぎないように保湿することです。予防のためだけではなく、褥瘡(床ずれ)がある場合にも重要です。

体の洗い方、拭き方(褥瘡(床ずれ)がない部分)
●洗い方
  • 弱酸性の石けんやボディシャンプーをタオルやスポンジでよく泡立て、ゴシゴシこすらずに泡で包むようにやさしく洗いましょう。
  • 洗浄剤が皮膚に残らないよう、人肌程度のぬるま湯で十分に洗い流しましょう。
写真:体の洗い方
マルホ(株)小冊子:褥瘡ケアを知ろう:13, 2009
●体の拭き方
  • 体を洗えないときは、やわらかいタオルで体を拭きます。
  • 温かい蒸しタオルを用意し、四つ折りくらいで押しあてて、こすらないように拭いてください。
  • 顔→手→腕→胸→腹→背中→足の順番にやさしく丁寧に拭きます。
写真:体の拭き方
マルホ(株)小冊子:褥瘡ケアを知ろう:13, 2009
褥瘡(床ずれ)や褥瘡(床ずれ)のまわりの皮膚の洗い方はこちら:
 » 褥瘡(床ずれ)発生後のケア
●アフターケア
  • 清潔なタオルでやさしく押さえるようにして水分をよく拭き取ります。特に耳、手足の指の間、陰部、おしりの間などは、柔らかいタオルで丁寧に拭き取りましょう。
  • 皮膚が乾燥するので、保湿剤をぬって乾燥を防ぎましょう。
入浴のススメ!
入浴は褥瘡(じょくそう・床ずれ)の予防に役立ちます。

入浴は皮膚を清潔に保つだけでなく、血行の促進やリラックス効果もあるので、褥瘡(床ずれ)の予防に役立ちます。患者さんの全身の状態に問題がなければ、できるだけ入浴するようにしましょう。

42℃以上のお湯は皮脂を落とし、皮膚を乾燥させるので、お湯の温度に注意しましょう。

褥瘡(床ずれ)がある場合に浴槽につかるときは、傷によってお湯が汚れるのを防ぐため、傷を防水性のドレッシング材(被覆材)でカバーしましょう。最後にドレッシング材(被覆材)をはがして傷にシャワーをかけます。入浴後の傷の消毒は必要ありません。

保湿

乾燥した皮膚は汗や尿・便、衣類の接触、圧迫などによってトラブルを起こしやすくなります。

  • 皮膚が乾燥しているときは、保湿剤をぬりましょう。
  • 高齢者や全身の状態が悪い患者さんは体温調節がうまくいかないことが多いので、室内を適度に換気したり、冷暖房機器を使用したりしましょう。
  • 室内の湿度が40%以上になるよう、加湿器などを使用しましょう。
圧迫・ずれを減らすためのケア
むくみがある場合

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